VIVA★63

アラフォーデザイナー@サイゴン

はじめての現場で悔し泣きした話

 

「どうして、こうなった・・・?」

僕は、ラブホビルに囲まれた新大久保にある公園の一角で涙を流していた。
よくわからないけど、悔しかった。
僕は、社会人の壁にいきなりぶつかったのか?

そのとき僕は、新大久保の区役所通り沿いに小さなカラオケ店を作っていた。
厳密に言えば、カラオケ店を作っているのは職人さんだ。
僕は現場監督だった。

現場監督…現場責任者
訳もわからんまま上司もなしでいきなり現場に放り込まれた。
現場の納め方なんてまるで知らないのに、職人さんは
「監督さん、ここどうすんの?」
「ねぇ、監督さん。」
「監督さん、監督さん」


「わかるわけねーだろっっ!!!」

って叫びたかった。
僕は、社会人になって3ヶ月たったばかりの新人だ。
でも、会社に信頼されて現場を任されている。少なくとも、僕はそう思っていた。
わからないときは、他の現場にいる上司に電話して聞いてみる。

あぁ、この上司がまたどうしょうもないやつだ。
チェーンスモーカーで、40代だというのに、歯がほとんどない。
口元だけみれば、80歳の爺さんだ。
また、チェーンスモーカーだからとにかくクサイ、半径1メートルに近寄れば常に悪臭が漂っている。

仕事の態度もそうだ。
たまに、その上司に呼び出されて、上司の現場に言ってみれば
「おお、監督さん!!Uさんどこ行ったの?」
って聞かれる始末。
行き先は分かっている。

近場のゲーセンだ。
あのオッサン、現場を抜け出しては、オンラインの麻雀ゲームにハマっている。
本当にどーしょうもねぇ、大人だ。

反面教師とはまさにこのことで、
「こんな大人には絶対なりたくない!!」
って思わせてくれた。
まぁ、経験値だけはあるから、仕事はそれなりに知ってる。

って、そんな上司に電話する。
なんとなく、アドバイスをもらう。

アドバイスをもらったところで、現場経験ゼロの僕にとっては、全てを理解することは出来ない。
しょうがないから、職人さんと電話で直接話してもらう。
だいたい、それで話はつく。

この現場もそれほど広くない。カラオケ店だ。
全部で10部屋もない。

こんな小さい店でも、未経験で現場に投げ出されたら管理しきれるわけがない。

未経験とはいえ、たくさんの大人にバカにされ、若造扱いされて、何も言い返せない自分が悔しかった。

悔しくて泣いたのは生まれてはじめてかもしれない。

 

この現場は結局うまく納まらなかった。
引き渡し1週間前から現場に泊まり込み、心も体もボロボロになった。

でも、うまくいかなかった。

しかも、この現場の利益がなかった、ということで給料5万円引かれた。

見積もりをしたのは僕じゃないのに・・・。

あぁ、泊まり込んだ残業代?経費?
出るわけない。

 

唯一の救いはあった。

この僕の姿に顧客の専務が感動してくれたこと。

専務は、その後も僕に良くしてくれた。

 いまでも、もう一度会いに行きたい人の一人だ。

 

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